Xeoleo社製のコーヒーグラインダーの話
安価なコーヒー・グラインダーとして有名になりつつある、Xeoleo社のグラインダーを実際に買ってみた話。
購入前に参考にしたインターネット情報
最も参考になったのは、 Lance Hedrick 氏の安価なグラインダーの比較動画。
この動画の重要なメモ
- 薄いバー (刃)を使った安価なモデルは他モデルのバーと互換性がない
(一般的な60mmフラットバーと厚みが大きく異なるため、交換したとしても挽き目の調整範囲が極端に狭まる) - Xeoleo, Urbanic, Geviの60mmバーは互換性がある
- Feimaの60mmバーは他社と互換性がない
- 穴が微妙に異なる。ボール盤があれば軽い加工でなんとかなる
- この問題により、Feima用に発売されているSSPの60mmバーは他社モデルには流用できない
Ghost BurrモデルについてはJames Hoffman氏もレビューしている。
Xeoleo社のグラインダーについて
Xeoleoのグラインダーにはいくつかの種類がある。
ここでは2種類を取り上げる。インターネット上のレビューには、この機種の違いを意識していないものが多数があるので注意が必要。
8000円前後のモデル
公式ストアでは以下のモデルになる
- 薄い安価なバー (刃) を用いたモデル
- 刃が黒い
- 刃自体が薄い
- 刃の掘りが薄い
- エスプレッソのような極細引き以外にはあまり適さないらしい (Lance曰く)
- モータは100W, 220Vモデル (50/60Hz) と 110Vモデル (60Hz) がある
- 前面のスイッチを粉受けで押している間だけ挽くモードがない
粉受けはプラ容器
【人柱覚悟】激安中華グラインダー買ってみた - コーヒーのすすめ でレビューされているているのはこのモデルだ。
15000円前後のモデル
公式ストアでは以下のモデルになる
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https://ja.aliexpress.com/i/32848319691.html (Flat Burr)
https://ja.aliexpress.com/item/32847194126.html (Ghost Burr)
- Ghost Burrモデル / Flat Burrモデルが存在する
- Ghost Burr モデルについては James Hoffman がレビューしている。ただし上記のモデルは動画で出てきたモデルとは細部が異なる。
- モータは150W, 220Vモデル (50/60Hz) と 110Vモデル (60Hz) がある
- 粉受けは金属製
微粉篩いはついていない - 画像には "5 speed" と記載されているが実際には速度可変ではない。
- バー (刃) がスチール製
レビュー
15000円前後のFlat Burrモデルを買った。
全般
- ビルド : 良くない
- 電源入れるたびにモーターの反動力でキシむ
- リテンション : かなり大きい
- ホッパーからバーへと豆を流す トンネル部分に挽粉が逆流して溜まる。特に細挽きで顕著。
- このリテンションは ホッパーをベローズに変えてもほぼ効果がない
(空気のチョークになっているのはバー同士の隙間なので、その手前に位置するトンネル部分には強い風が吹かない)
- 挽き目のノッチがえらい大味で使いづらい
- ノブの周りに貼ってある刻みとは全く一致せず、かなりデカい幅で動くので調整めんどい
- モーターの回転数が高い
- Jamesのレビューにあるように、このモデルで煎れたコーヒーにも焦げたような苦みがある。原因はモーターの高い回転数ではないかと思う
- LanceもフジローヤルとXeoleoの味の違いの理由として回転数を挙げている
- 110V/60Hzモデルの100V/50Hzでの利用
- モータに毛が生えた程度のモンが動かないわきゃない。実用上の問題はない
- 自己責任でどうぞ
標準のバー(刃)での使用感
- 微粉の発生量はそれなりにある、最悪ではないが最高でもない
- バーの裏側に肉抜きがあり、そこにまた粉が溜まる
- 刃は極端にダルくもないが鋭くもない、成形が雑
- 挽き目はかなり細かくできる。ホームエスプレッソマシンなら十分過ぎるくらい
- 前述どおりコーヒーに焦げたような苦みがある。
Geviのバーに交換してみた結果
冒頭のLance氏の動画で紹介されているGeviのバーに交換してみた
- 粉の均一性は高くなった
- 極細挽きに設定すると挽いている途中で頻繁に豆が詰まる。そういう間隙が少ない設計のバーだとは思うが。
- バーを変えても焦げたような苦みが残っている
結論
使えなくはないが使っていて特に気持ちいいものでもない。普通にFellow Opusでも買っておいた方がいい。